世界選手権個人金メダル獲得! 障害馬術競技の新世界チャンピオンとなったシモーヌ・ブラム(ドイツ)はどんなライダー?

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[FEI世界馬術選手権大会2018/FEI World Equestrian Games2018]

現地時間19〜23日に開催されたFEI世界馬術選手権大会2018(開催地:アメリカ/ノースカロライナ州トライオン)にて、障害馬術競技の世界チャンピオンとなったシモーヌ・ブラム(ドイツ)。女性ライダーとしては大会史上初めて個人金メダルを獲得した彼女について、その人物像や競技成績を紹介する。

父親は総合馬術競技のドイツ代表選手

シモーヌはドイツ・バイエルン州フライジング出身、1989年3月22日生まれの29歳。父親のユルゲン・ブラムは総合馬術競技の選手であり、1996アトランタ五輪にドイツ代表として出場。また、ヨーロッパ総合馬術選手権では1985年に団体銅メダル、1987年に団体銀メダルを獲得している。シモーヌは父の足跡を辿って馬術選手の道へと進んだが、ユルゲンが彼女の出場する競技に姿を見せることはほとんどない。その理由は、シモーヌ曰く「父は私にラッキーをもたらさないから(笑)」だという。

2年前まではアマチュアライダー

シモーヌはわずか2年前までミュンヘン工科大学の学生で、アマチュアのライダーだった。2016年に同大学で化学と生物学の修士号を取得した後、プロライダーとして本格的なキャリアをスタート。同年にドイツ女子選手権を制すると、翌2017年にはドイツ選手権も優勝。そして、今年は世界選手権でも見事に優勝を飾り、とてつもない勢いでステップアップしている。

<主な戦績>
世界ランキング142位(2018年9月5日発表)

2016年 ドイツ女子選手権 優勝(DSPアリス号)
2017年 ドイツ選手権 優勝(DSPアリス号)
2017年 シュトゥットガルト・ジャーマンマスターズ2017
CSI5*-Wメルセデス・ジャーマン・マスター 優勝(DSPアリス号)
2017年 インターナショナル・ロンジン・ホースショー・ローザンヌ2017
ロンジングランプリ 優勝 (DSPアリス号)
2017年 ロンジン・グローバル・チャンピオンズツアー2017
第11戦・ベルリン大会 LGCTグランプリ2位(DSPアリス号)
2018年 CHIOアーヘン2018
CSIO5*BMOネーションズカップ 優勝(DSPアリス号)
2018年 FEI世界馬術選手権大会2018 団体銅メダル(DSPアリス号)
FEI世界馬術選手権大会2018 個人金メダル(DSPアリス号)

DSPアリス号との出会い

2014年、障害馬術選手のハンス・グンター・ゴースコヴィッツ(ドイツ)がDSPアリス号(当時7歳)を見つけ、「あなたにとってこれ以上ない馬と出会った」とシモーヌに手紙を送ったことがきっかけになった。そして、彼は現在、シモーヌのフィアンセである。

厩舎仕事が好き。馬の手入れも自分で

シモーヌは現在、ミュンヘン近郊のゾリングという街で生活しており、スタッドファームで両親・祖父母・婚約者・仲間・姪と一緒に働いている。ブラムは厩舎で働くのが非常に好きで、あるインタビューでは「仕事はかなり完璧にこなします。私はすべてがきれいに整った状態にしたいんです。そして、馬が競技で美しく見えるよう、手入れも自分でしています」と語っている。

PHOTO:©FEI