ヴィクトル・ベッテンドルフ(ルクセンブルク)がエルメスグランプリを制覇/ソー・エルメス2023

海外障害馬術競技会

[ソー・エルメス2023/CSI5*Paris]

現地時間19日、ソー・エルメス2023(開催地:フランス/パリ)最終日に行われたエルメスグランプリ(標準障害飛越競技 238.2.2/160cm)にて、ヴィクトル・ベッテンドルフ(ルクセンブルク)&ミスター・タック号が優勝。2位にハリー・スモルダーズ(オランダ)&モナコ号、3位にウィルム・バーミアー(ベルギー)&IQヴァン・ヘット・ステエンチェ号が入った。

第1走行

出場48人馬のうち、最初のクリアラウンド(減点0で走行を終えること)は、4番のゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ブルース・ダヴリーヌCH号。続いて、9番のウィルム・バーミアー(ベルギー)&IQヴァン・ヘット・ステエンチェ号減点0でフィニッシュし、ジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立する。

その後、世界ランク4位でLGCT2017チャンピオンのハリー・スモルダーズ(オランダ)&モナコ号、同ランク7位でパンアメリカン競技大会2019個人・団体二冠のマルロン・モドロ・ザノテッリ(ブラジル)&グランドスラムVDL号、12位のシモン・ドレストア(フランス)&カイマン・ジョリー・ジャンパー号、FEIヨーロッパ選手権2013個人金メダリストのロジェ・イブ・ボスト(フランス)&カシアス・クレイVDVL Z号、ヴィクトル・ベッテンドルフ(ルクセンブルク)&ミスター・タック号など12人馬がクリアラウンド。トータル14人馬がジャンプ・オフへ駒を進めた。

なお、世界ランク3位のジュリアン・エパイヤール(フランス)、同ランク8位でFEIワールドカップ・ファイナル2014チャンピオンのダニエル・ドイサー(ドイツ)は減点4、2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ(スイス)は減点5、FEIワールドカップ・ファイナル2003・2006・2010チャンピオンのマーカス・アーニング(ドイツ)は減点1、そして、日本の川合正育(杉谷乗馬クラブ)&ゴールドウィン号は途中棄権に終わり、いずれもジャンプ・オフ進出を逃している。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、7人馬がクリアラウンド。そのうち、トップタイムの32.08秒をマークしたヴィクトル・ベッテンドルフ(ルクセンブルク)&ミスター・タック号が見事にエルメス・グランプリを制し優勝賞金132,000ユーロ(約1,844万円)を獲得した。

続いて、ハリー・スモルダーズ(オランダ)&モナコ号が減点0、32.76秒で2位、ウィルム・バーミアー(ベルギー)&IQヴァン・ヘット・ステエンチェ号が減点0、33.36秒で3位、ピーター・デボス(ベルギー)&マムズ・トゥピエ・デ・ラ・ローク号が減点0、33.79秒で4位、オリヴィエ・フィリッパーツ(ベルギー)&H&Mレジェンド・オブ・ラヴ号が減点0、34.05秒で5位に入った

ミスター・タック号はルクセンブルク産のベルジャンウォームブラッド種(11歳牡馬)。2018年よりヴィクトル・ベッテンドルフ(ルクセンブルク)とコンビを組み、2021年にポルトガルのCSI2*でグランプリ優勝、2022年にフランスとポルトガルのCSI3*、フランスのCSI4*でグランプリ優勝。2023年には、ヨーテボリ・ホースショー2023(CSI5*-W Gothenburg)でヨーテボリトロフィー(グランプリ)を制している。

PHOTO:© Saut Hermès / Christophe Tanière

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。