[FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2023/CSI-W Final]
現地時間6日、FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2023(開催地:アメリカ/ネブラスカ州オマハ)3日目に行われたFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナルⅡ(標準障害飛越競技238.2.2/160cm)にて、リチャード・フォーゲル(ドイツ)&ユナイテッド・タッチS号が優勝。2位にハリー・チャールズ(イギリス)&バロウ・デュ・レヴェントン号、3位にアンドレアス・ショウ(デンマーク)&ダーク・デ・ラックス号が入った。
[ハイライト動画]
第1走行
出場39人馬のうち、最初のクリアラウンド(減点0で走行を終えること)は15番、世界ランク2位のジュリアン・エパイヤール(フランス)&ドナテッロ・ダージュ号。続いて、18番のビクトリア・ガリクセン(ノルウェー)&パパ・ローチ号が減点0でフィニッシュし、ジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立する。
その後、ハリー・チャールズ(イギリス)&バロウ・デュ・レヴェントン号、アンドレアス・ショウ(デンマーク)&ダーク・デ・ラックス号、リチャード・フォーゲル(ドイツ)&ユナイテッド・タッチS号、ユーリ・マンスール(ブラジル)&ヴィティキ号、ピウス・シュヴァイツァー(スイス)&バンクーバー・デ・ランロール号など7人馬がクリアラウンド。トータル9人馬がジャンプ・オフへ駒を進めた。
なお、世界ランク1位でFEI世界馬術選手権大会2022個人・団体二冠のヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)、同ランク3位でFEIワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)は減点4、4位でFEIワールドカップ・ファイナル2017チャンピオンのマクレーン・ウォード(アメリカ)は減点13、6位でLGCT2017チャンピオンのハリー・スモルダーズ(オランダ)は減点4で敗退。
また、FEIワールドカップ・ファイナル2014チャンピオンのダニエル・ドイサー(ドイツ)は途中棄権、同ファイナル2003・2006・2010チャンピオンのマーカス・アーニング(ドイツ)は減点4、FEIヨーロッパ選手権2009個人金メダリストのケビン・スタウト(フランス)は減点8、LGCT2013・2014チャンピオンのスコット・ブラッシュ(イギリス)は減点12に終わり、こちらもジャンプ・オフ進出を逃している。
ジャンプ・オフ(優勝決定戦)
迎えたジャンプ・オフでは、5人馬がクリアラウンド。そのうち、トップタイムの35.11秒をマークしたリチャード・フォーゲル(ドイツ)&ユナイテッド・タッチS号が見事にFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナルⅡを制し、優勝賞金34,500ユーロ(約501万円を)を獲得した。
続いて、ハリー・チャールズ(イギリス)&バロウ・デュ・レヴェントン号が減点0、35.25秒で2位、アンドレアス・ショウ(デンマーク)&ダーク・デ・ラックス号が減点0、35.58秒で3位、ピウス・シュヴァイツァー(スイス)&バンクーバー・デ・ランロール号が減点0、36.18秒で4位、ビクトリア・ガリクセン(ノルウェー)&パパ・ローチ号が減点0、38.71秒で5位に入った。
なお、ファイナルⅡまでの成績を減点に換算した総合ランキングでは、アンドレアス・ショウ(デンマーク)とピウス・シュヴァイツァー(スイス)が総減点0で首位に並び、ヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)が総減点1で3位、リチャード・フォーゲル(ドイツ)が総減点2で4位、ユーリ・マンスール(ブラジル)とハンター・ホロウェイ(アメリカ)が総減点3で5位タイにつけている。
ユナイテッド・タッチS号はドイツ産のウェストファーレン種(11歳牡馬)。2022年よりリチャード・フォーゲル(ドイツ)とコンビを組み、シュツットガルト・ジャーマンマスターズ2022(CSI5*-W Stuttgart)でFEIワールドカップ・シュツットガルト大会優勝。ほかには、2021年にオランダのCSI2*でグランプリ6位入賞、2022年にドイツのCSI2*で145cmクラス4位入賞などの成績を残している。
PHOTO:©FEI
CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。