[ダッチ・マスターズ2023／CSI5* RGS（ロレックス・グランドスラム）’s-Hertogenbosch]
現地時間12日、ダッチ・マスターズ2023（開催地：オランダ／ トーヘンボス）最終日に行われたロレックスグランプリ（標準障害飛越競技238.2.2／160cm）にて、マクレーン・ウォード（アメリカ）＆HHアズール号が優勝。2位にジュリアン・エパイヤール（フランス）＆ドナテッロ・ダージュ号、3位にヘンリク・フォン・エッカーマン（スウェーデン）＆キング・エドワード号が入った。
第1走行
出場35人馬のうち、最初のクリアラウンド（減点0で走行を終えること）は5番、世界ランク1位でFEI世界馬術選手権大会2022個人・団体二冠のヘンリク・フォン・エッカーマン（スウェーデン）＆キング・エドワード号。続く6番、同ランク3位のジュリアン・エパイヤール（フランス）＆ドナテッロ・ダージュ号も減点0でフィニッシュし、ジャンプ・オフ（優勝決定戦）が成立する。
その後、世界ランク2位でFEIワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス（スイス）＆レオーネ・ジェイ号、同ランク4位でFEIワールドカップ・ファイナル2017チャンピオンのマクレーン・ウォード（アメリカ）＆HHアズール号、10位でFEIヨーロッパ選手権2009個人金メダリストのケビン・スタウト（フランス）＆ヴァイキング・ドゥラ・ルーセリー号がクリアラウンド。
さらに、2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ（スイス）＆ダイナミクス・デ・ベルヘム号、2016リオデジャネイロ五輪・2020東京五輪個人銀メダリスト、FEIヨーロッパ選手権2017個人金メダリストのペダー・フレデリクソン（スウェーデン）＆キャッチ・ミー・ノットS号、FEIワールドカップ・ファイナル2003・2006・2010チャンピオンのマーカス・アーニング（ドイツ）＆プリアム・デュ・ロゼ号などもクリアラウンドし、トータル16人馬がジャンプ・オフへ駒を進めた。
なお、世界ランク5位のハリー・スモルダーズ（オランダ）は減点4、同ランク7位でパンアメリカン競技大会2019個人・団体二冠のマルロン・モドロ・ザノテッリ（ブラジル）は減点8、8位でFEIワールドカップ・ファイナル2014チャンピオンのダニエル・ドイサー（ドイツ）は途中棄権に終わり、いずれもジャンプ・オフ進出を逃している。
ジャンプ・オフ（優勝決定戦）
迎えたジャンプ・オフでは、9人馬がクリアラウンド。そのうち、トップタイムの37.86秒をマークしたマクレーン・ウォード（アメリカ）＆HHアズール号が見事にロレックスグランプリを制し、優勝賞金330,000ユーロ（約4,712万円）を獲得。新たなグランドスラム・コンテンダーとして名乗りを上げた。
続いて、ジュリアン・エパイヤール（フランス）＆ドナテッロ・ダージュ号が減点0、38.06秒で2位、ヘンリク・フォン・エッカーマン（スウェーデン）＆キング・エドワード号が減点0、38.52秒で3位、スティーヴ・ゲルダ（スイス）＆ダイナミクス・デ・ベルヘム号が減点0、38.53秒で4位、マーティン・フックス（スイス）＆レオーネ・ジェイ号が減点0、38.79秒で5位に入った。
HHアズール号はベルギー産のベルジャンスポーツホース種（16歳牝馬）。2015年よりマクレーン・ウォード（アメリカ）とコンビを組み、2016リオデジャネイロ五輪団体銀メダル獲得、FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2017優勝、2019年と2020年に冬季馬術フェスティバル（CSI5*Wellington FL）でグランプリ優勝、2022年にCSIOスプルースメドウズ・マスターズ2022（CSIO5* RGS Spruce Meadows）でトルマリンオイルカップを制している。
PHOTO：© Rolex/Thomas Lovelock
CSI／CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語（Sautが障害馬術の意）。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*（ファイブスター）、4*（フォースター）、3*（スリースター）、2*（ツースター）、1*（ワンスター）という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。