20歳の新鋭、ジャック・ウィテカー(イギリス)がアウディ賞を制する/ダッチ・マスターズ2021

ロレックス・グランドスラム

[ダッチ・マスターズ2021/CSI5*RGS(ロレックス・グランドスラム)’s-Hertogenbosch]

現地時間24日、ダッチ・マスターズ2021(開催地:オランダ/ スヘルトーヘンボス)2日目に行われたアウディ賞(標準障害飛越競技238.2.2/155cm)にて、ジャック・ウィテカー(イギリス)&センリタ号が優勝。2位にはケント・ファリントン(アメリカ)&クリーダンス号、3位にはスコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ヴィンセント号が入った。

第1走行

出場41人馬のうち、最初のクリアラウンド(減点0で走行を終えること)は、3番のケビン・スタウト(フランス)&ヴィスコンティ・デュ・テルマン号。続いて11番、世界ランク8位のスコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ヴィンセント号が減点0でフィニッシュし、この時点でジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立する。

その後、世界ランク1位で2012ロンドン五輪個人金メダリストのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ウラニアー・デ・ベルクー号、 同ランク7位のケント・ファリントン(アメリカ)&クリーダンス号、15位のマルロン・モドロ・ザノテッリ(ブラジル)&グランド・スラムVDL号、18位のジョス・バルーイ(ベルギー)&ファブレガス号、ルシアナ・ディニス(ポルトガル)&コンチェントPS号、フィリップ・ワイスハウプト(ドイツ)&ゴールデンアイ号、クリスチャン・ククック(ドイツ)&コンスタンティン110号、ウィレム・フレベ(オランダ)&グランドラドTN号、ジャック・ウィテカー(イギリス)&センリタ号の9人馬がクリアラウンド。ジャンプ・オフはトータル11人馬で争われることになった。

なお、世界ランク2位のダニエル・ドイサー(ドイツ)は減点4、同ランク3位でFEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)、4位で2016リオデジャネイロ五輪個人銀メダリストのペダー・フレデリクソン(スウェーデン)は途中棄権、6位のピーター・デボス(ベルギー)は減点12、13位のクリスチャン・アールマン(ドイツ)は減点4、14位のジュリアン・エパイヤール(フランス)は減点12、17位のヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)、20位のマーカス・アーニング(ドイツ)は減点4で第1走行を終え、いずれもジャンプ・オフ進出を逃している。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、2番目のスコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ヴィンセント号が36.16秒の好タイムでクリアラウンド。先に減点4で走行を終えていたケビン・スタウト(フランス)&ヴィスコンティ・デュ・テルマン号をかわして、首位に立つ。

3番目のマルロン・モドロ・ザノテッリ(ブラジル)&グランド・スラムVDL号も減点0で続いたが、タイムは37.37秒。6番目のスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ウラニアー・デ・ベルクー号、7番目のフィリップ・ワイスハウプト(ドイツ)&ゴールデンアイ号は減点4。8番目のクリスチャン・ククック(ドイツ)&コンスタンティン110号はクリアラウドするも、タイムは46.50秒でこちらもブラッシュには届かない。

しかし、10番目のジャック・ウィテカー(イギリス)&センリタ号が35.79秒でクリアラウンド。一番時計を0.37秒更新して首位に躍り出ると、最終11番目のケント・ファリントン(アメリカ)&クリーダンス号もクリアラウンドをきめたが、タイムは36.12秒とわずかに及ばず。

以上の結果、馬術競技の名門ウィテカー家が生んだ20歳の新鋭、ジャック・ウィテカー(イギリス)&センリタ号が見事にアウディ賞を制し、優勝賞金10,000ユーロ(約130万円)を獲得した。

PHOTO: Rolex Grand Slam/Peggy Schröder