ダニエル・ドイサー(ドイツ)がCPインターナショナルグランプリを制覇/CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2022

ロレックス・グランドスラム

[CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2022/CSIO5* RGS(ロレックス・グランドスラム)Spruce Meadows]

現地時間11日、CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2022(開催地:カナダ/スプルースメドウズ)最終日に行われたCPインターナショナルグランプリ(二回走行競技/160cm)にて、ダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号が優勝。2位にスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号、3位にジル・トーマス(ベルギー)&アレティーノ13号が入った。

第1走行

40人馬が出場した第1走行では、世界ランク16位のマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号、同ランク18位のダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号、2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号、ジル・トーマス(ベルギー)&アレティーノ13号の4人馬がクリアラウンド(減点0で走行を終えること)し、第2走行へ。

続いて、世界ランク7位のハリー・スモルダーズ(オランダ)&ダリ―・ロウ号が減点1、同ランク2位でFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号、3位で2020東京五輪・2016リオデジャネイロ五輪個人銀メダリストのペダー・フレデリクソン(スウェーデン)&H&Mオール・イン号など7人馬が減点4でフィニッシュし、ここまでの12人馬が第2走行へ駒を進めた。

なお、世界ランク1位でFEI世界馬術選手権大会2022個人・団体二冠のヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)、同ランク9位のマックス・クーナー(オーストリア)も減点4で走行を終えたが、走行タイム差により第2走行へ進めず。第1走行での敗退が決まった。

第2走行

第2走行では、ジル・トーマス(ベルギー)&アレティーノ13号、スティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号、ダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号がダブルクリアラウンドをきめて、総減点0でフィニッシュ。3人馬によるジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立する。

第1走行でクリアラウンドしていたマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号は減点4で走行を終え、総減点4で敗退。第1走行を減点4でフィニッシュした7人馬のうち、マーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号、ゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ベン431号、エウジェニオ・ガルザ・ペレス(メキシコ)&コンタゴ号はクリアラウンドしたが、総減点4で及ばず。いずれも第2走行で姿を消している。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、ダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号が45.78秒で唯一のクリアラウンド。見事にCPインターナショナルグランプリを制し、優勝賞金990,000カナダドル(約1億883万円)を獲得。3月に開催されたダッチ・マスターズでのグランプリ制覇に続く、今シーズンのロレックス・グランドスラム2勝目を上げ、500,000ユーロ(約7,241万円)のボーナスも手にした。

続いて、スティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号が減点4、41.70秒で2位、ジル・トーマス(ベルギー)&アレティーノ13号が減点8、42.01秒で3位に。以下、エウジェニオ・ガルザ・ペレス(メキシコ)&コンタゴ号が4位、ゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ベン431号が5位に入った。

キラー・クイーンVDM号はベルギー産のベルジャンウォームブラッド種(12歳牝馬)。2017年よりダニエル・ドイサー(ドイツ)とコンビを組み、2020東京五輪に出場。また、CHIOアーヘン 世界馬術フェスティバル2021(CSIO5*RGS Aachen)、LGCT2020 ドーハ大会(CSI5*GCT Doha)でのグランプリ優勝、ジャンピング・メッヘレン2019(CSI5*-W Mechelen)でのFEIワールドカップ・メッヘレン大会優勝など、ビッグイベントで数々の好成績を上げている。

PHOTO:© Spruce Meadows Media/Mike Sturk

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。