ケント・ファリントン(アメリカ)がロレックスグランプリを制し、優勝賞金33万ユーロ(約3,800万円)を獲得/CHIOアーヘン2019

ロレックス・グランドスラム

[CHIOアーヘン 世界馬術フェスティバル2019/CSIO5*RGS(ロレックス・グランドスラム)Aachen]

現地時間21日、CHIOアーヘン 世界馬術フェスティバル2019(開催地:ドイツ/アーヘン)最終目に行われたロレックスグランプリ(二回走行競技/170cm)にて、ケント・ファリントン(アメリカ)&ガゼル号が優勝。2位にはダニエル・ドイサー(ドイツ)&トバゴZ号、3位にはベン・マー(イギリス)&エクスプロージョンW号が入った。

[ハイライト動画]

第1走行

40人馬が出場した第1走行では、世界ランク3位のマーティン・フックス(スイス)&クルーニー51号、同ランク4位のダニエル・ドイサー(ドイツ)&トバゴZ号、6位のマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号、8位のケント・ファリントン(アメリカ)&ガゼル号、FEI世界馬術選手権大会2018個人金メダリストのシモーヌ・ブラム(ドイツ)&DSPアリス号、LGCT2018チャンピオンのベン・マー(イギリス)&エクスプロージョンW号、2016リオデジャネイロ五輪団体金メダリストのケビン・スタウト(フランス)&ウーヘリア・ルターバッハ号など9人馬がクリアラウンド(減点0で走行を終えること)し、第2走行へ駒を進めた。

また、クリアラウンドを逃した人馬の中からも、スヴェン・シュリュッセルブルク(ドイツ)&バッド・スペンサー7号が減点2で第2走行へ。さらに、減点4で走行を終えた13人馬のうち、世界ランク1位で2012ロンドン五輪個人金メダリストのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&アルブフレンズ・ビアンカ号、同ランク2位で2016リオデジャネイロ五輪個人銀メダリストのペダー・フレデリクソン(スウェーデン)&キャッチ・ミー・ノットS号、9位でFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2019を制したビージー・マッデン(アメリカ)&ダリー・ロウ号など8人馬が、走行タイム上位で第2走行進出を決めた。

世界ランク10位で昨年の同競技を制しているマーカス・アーニング(ドイツ)&ファンキー・フレッド号、2008北京五輪個人金メダリストのエリック・ラマーズ(カナダ)&ファイン・レディー5号は減点4でフィニッシュしたが、走行タイム差で第1走行敗退となった。

第2走行

18人馬が出場した第2走行。第1走行を減点4で終えていた、5番目のスティーヴ・ゲルダ(スイス)&アルブフレンズ・ビアンカ号、7番目のビージー・マッデン(アメリカ)&ダリー・ロウ号がクリアラウンド。総減点4をキープする。

しかし、9番目のスヴェン・シュリュッセルブルク(ドイツ)&バッド・スペンサー7号も減点0でフィニッシュし、総減点2をキープ。ゲルダ、マッデンという2人の名手が優勝争いから脱落する。

そして、ここから第1走行で減点0だった人馬が登場すると、11番目のジェローム・ゲリー(ベルギー)&クエル・オム・ド・フス号が最初のクリアラウンド。続いて、12番目のダーラ・ケニー(アイルランド)&ババロウ41号も減点0でフィニッシュし、この時点でシュリュッセルブルクの敗退とジャンプ・オフ成立が決まる。

その後、14番目のマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号、15番目のベン・マー(イギリス)&エクスプロージョンW号、16番目のケント・ファリントン(アメリカ)&ガゼル号、17番目のシモーヌ・ブラム(ドイツ)&DSPアリス号、18番目のダニエル・ドイサー(ドイツ)&トバゴZ号の5人馬がクリアラウンド。ジャンプ・オフはトータル7人馬で争われることになった。

なお、マーティン・フックス(スイス)&クルーニー51号は減点8、ケビン・スタウト(フランス)&ウーヘリア・ルターバッハ号は減点12と崩れ、ジャンプ・オフに駒を進めることができなかった。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、トップバッタージェローム・ゲリー(ベルギー)&クエル・オム・ド・フス号、2番目のダーラ・ケニー(アイルランド)&ババロウ41号が減点4、3番目のマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号が減点8、さらに4番目のベン・マー(イギリス)&エクスプロージョンW号も減点4と、なかなかクリアラウンドする人馬が現れない。

しかし、5番目のケント・ファリントン(アメリカ)&ガゼル号が第1、第2走行に続く、この競技3度目のクリアラウンド。43.98秒の好タイムを叩き出す会心のパフォーマンスを披露し、堂々首位に躍り出る。

そして、ホスト国・ドイツの期待を背負う6番目のシモーヌ・ブラム(ドイツ)&DSPアリス号は減点4、最終7番目のダニエル・ドイサー(ドイツ)&トバゴZ号はクリアラウンドをきめたものの、タイムは44.35秒で一番時計を更新することはできず。

以上の結果、ケント・ファリントン(アメリカ)&ガゼル号が見事にロレックスグランプリを制し、優勝賞金330,000ユーロ(約3,800万円)を手にすると共に、新たなロレックス・グランドスラム・コンテンダーとして名乗りを上げた。

PHOTO:Rolex/Ashley Neuhof