スティーヴ・ゲルダ(スイス)がロレックスIJRCトップ10ファイナルを制覇/CHIジュネーヴ2023

ロレックス・グランドスラム

[CHIジュネーヴ2023/CSI5*Geneva]

現地時間8日、CHIジュネーヴ2023(開催地:スイス/ジュネーヴ)の3日目に、毎年11月発表の世界ランキングでトップ10に名を連ねるライダーのみが出場できる障害馬術界最高峰の一戦、ロレックスIJRCトップ10ファイナル(二回走行競技/160cm)が行われ、スティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号が優勝。2位にヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号、3位にケント・ファリントン(アメリカ)&グレヤ号が入った。

第1走行

第1走行では、世界ランク1位でFEI世界馬術選手権大会2022個人・団体二冠、FEIワールドカップ・ファイナル2023チャンピオンのヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号、同ランク4位で2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIヨーロッパ選手権2023個人金メダリスト、FEIワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号、10位のシェーン・スウィートナム(アイルランド)&ジェームズ・カン・クルス号の3人馬がクリアラウンド(減点0で走行を終えること)。

続いて、世界ランク3位のケント・ファリントン(アメリカ)&グレヤ号、同ランク6位のジュリアン・エパイヤール(フランス)&ドバイ・デュ・セードル号が減点4、世界ランク2位で2020東京五輪個人金メダリストのベン・マー(イギリス)&ファルティックHB号、同ランク5位でFEIワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)&コナー・ジェイ号、8位のシモン・ドレストア(フランス)&デクスター・フォンテニスZ号が減点8、世界ランク9位のマックス・クーナー(オーストリア)&EICアップ・トゥ・ジャコ・ブルー号、同ランク10位のハリー・スモルダーズ(オランダ)&モナコ号が減点12で第2走行へ進んだ。

第2走行

迎えた第2走行では、第1走行をクリアラウンドしたスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号が唯一のダブルクリアラウンドをきめて、総減点0、48.13秒でフィニッシュ。2010年、2018年に続く、キャリア3度目のロレックスIJRCトップ10ファイナル制覇をはたし、優勝賞金160,000スイスフラン(約2,680万円)を獲得した。

同じく第1走行をクリアラウンドしていたヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号は終盤に痛恨の1落下で減点4フィニッシュ。総減点4、48.52秒で2位に敗れ、惜しくも連覇を逃した。続いて、第1走行で減点4だったケント・ファリントン(アメリカ)&グレヤ号がクリアラウンドし、総減点4、54.80秒で3位に入った。

以下、総減点8でフィニッシュした4人馬は走行タイム差により、シモン・ドレストア(フランス)&デクスター・フォンテニスZ号が4位、マーティン・フックス(スイス)&コナー・ジェイ号が5位、シェーン・スウィートナム(アイルランド)&ジェームズ・カン・クルス号が6位、ベン・マー(イギリス)&ファルティックHB号が7位。

総減点12でのフィニッシュとなった3人馬も走行タイム差により、ジュリアン・エパイヤール(フランス)&ドバイ・デュ・セードル号が8位、ハリー・スモルダーズ(オランダ)&モナコ号が9位、マックス・クーナー(オーストリア)&EICアップ・トゥ・ジャコ・ブルー号が10位という結果に終わっている。

ヴェナード・デ・セリシー号はフランス産のセルフランセ種(14歳牡馬)。2017年よりスティーヴ・ゲルダ(スイス)とコンビを組み、CSIOザンクトガレン2019(CSIO5*-NC St.Gallen)でロンジングランプリ優勝、CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2021(CSIO5* RGS Spruce Meadows)でCPインターナショナル・グランプリ優勝などのビッグタイトルを獲得。また、スイス代表チームのメンバーとして2020東京五輪、FEI世界馬術選手権大会2022にも出場している。

PHOTO:© Rolex/Tom Lovelock

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。