[全日本障害馬術大会2018 PartⅠ]
11月18日、全日本障害馬術大会2018 PartⅠ(開催地:三木ホースランドパーク/兵庫県三木市)最終日に行われた全日本障害飛越選手権(二回走行競技/160cm以下)にて広田思乃&ライフ・イズ・ビューティフル号(那須トレーニングファーム)が優勝。2位には福島大輔&グラムアー号(STAR HORSES)、3位には小池啓補&ノスコデブロンデル号(守谷乗馬クラブ)が入った。
第1走行
14人馬が出場した第1走行では、FEIジャンピング・ワールドカップ・日本リーグで首位を走る広田思乃&ライフ・イズ・ビューティフル号(那須トレーニングファーム)、国際馬術掛川2018のグランプリを制した小牧加矢太&ガルーファンデスケンメルスベルグ号(北総乗馬クラブ)、草薙達也&クラバット号(座間近代乗馬クラブ)の3人馬がクリアラウンド(減点0で走行を終えること)。
2016リオデジャネイロ五輪日本代表の福島大輔&グラムアー号(STAR HORSES)、FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2016日本代表の小池啓補&ノスコデブロンデル号(守谷乗馬クラブ)、予選2競技を連勝した川口雅美&サムライブルー号(ライディングクラブフジファーム)、髙田耕平&エクリプスファンデンヘングステンポール号(STABLE HORSE POWER)、結城夕貴&アヤックス号(成田乗馬クラブ)、北井一彰&BUMコンスタンチン号(BUM Equine)の6人馬が減点4で続いた。
さらに、芹澤永治&アレクセイ号(ステーブルクリアラウンド)、宇都宮誉司&ヴィギラント号(成田乗馬クラブ)、佐藤浩之&フォーラン号(JB北広島乗馬クラブ)、佃 日出彦&キングアーサー号(乗馬クラブリバーサイドステーブル浜北)の4人馬が減点8。2004アテネ五輪日本代表の渡辺祐香&ロイヤルズサン号(つま恋乗馬倶楽部)は減点16と良いところなく走行を終えた。
第2走行
渡辺祐香&ロイヤルズサン号(つま恋乗馬倶楽部)が棄権したため、13人馬が出場した第2走行では、小池啓補&ノスコデブロンデル号(守谷乗馬クラブ)、髙田耕平&エクリプスファンデンヘングステンポール号(STABLE HORSE POWER)など、第1走行を減点4で終えた人馬が次々とバーを落とすなか、福島大輔&グラムアー号(STAR HORSES)が唯一のクリアラウンド。総減点4をキープして、ジャンプ・オフ成立へ望みをつなぐ。
すると、第1走行でクリアラウンドをきめた3人馬は、広田思乃&ライフ・イズ・ビューティフル号(那須トレーニングファーム)が減点4、草薙達也&クラバット号(座間近代乗馬クラブ)が減点8でフィニッシュ。また、小牧加矢太&ガルーファンデスケンメルスベルグ号(北総乗馬クラブ)は序盤でまさかの2反抗失権となり、決着は福島と広田の一騎打ちによるジャンプ・オフへ委ねられることになった。
ジャンプ・オフ(優勝決定戦)
迎えたジャンプ・オフでは、福島大輔&グラムアー号(STAR HORSES)が最初にスタート。陶器修一以来、史上2人目となる選手権3連覇に目指す人馬だったが、途中2つの障害でバーを落として、減点8でフィニッシュ。偉業達成に黄色信号が灯る。
続いて、最終2番目の広田思乃&ライフ・イズ・ビューティフル号(那須トレーニングファーム)がアリーナへ。大きな重圧がかかる中でスタートを切った広田は、「頑張って」と祈るように愛馬へ声をかけながら、一つひとつ障害を越えていく。そして、中盤に1つバーを落としたものの、渾身の走行でゴールラインまで駆け抜け、見事に減点4でフィニッシュ。嬉しい全日本障害飛越選手権初優勝を飾り、賞金120万円を獲得した。
この人馬は来年3月に開催されるFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2019に日本代表として参戦予定。開催地はライフ・イズ・ビューティフル号の生まれ故郷であるスウェーデンだ。名実共に「日本一」の称号を得た名コンビが世界の舞台でどんな活躍を見せてくれるのか。期待は大きく膨らむばかりだ。