ヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)がLGCTグランプリ・ローマを制覇/LGCT2023 第14戦・ローマ大会

LGCT/GCL

[ロンジン・グローバル・チャンピオンズツアー2023 第14戦・ローマ大会/CSI5*GCT Rome]

現地時間16日、ロンジン・グローバル・チャンピーオンズツアー(以下、LGCT)2023 第14戦・ローマ大会(開催地:イタリア/ローマ)2日目に行われたLGCTグランプリ・ローマ(標準障害飛越競技238.2.2/160cm)にて、ヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号が優勝。2位にデビッド・ウィル(ドイツ)&マイプリンス・ファン・ドルペルハイデ号、3位タイにペダー・フレデリクソン(スウェーデン)&キャッチ・ミー・ノットS号、アンドレアス・ショウ(デンマーク)&アイ・ノウ号が入った。

第1走行

出場40人馬のうち、最初のクリアラウンド(減点0で走行を終えること)は5番、FEIヨーロッパ選手権2009個人金メダリストのケビン・スタウト(フランス)&ボー・ド・ローブリZ号。続いて8番、2016リオデジャネイロ五輪・2020東京五輪個人銀メダリスト、FEIヨーロッパ選手権2017個人金メダリスト、LGCT2021チャンピオンのペダー・フレデリクソン(スウェーデン)&キャッチ・ミー・ノットS号が減点0でフィニッシュし、ジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立する。

その後、世界ランク1位でFEIワールドカップ・ファイナル2023チャンピオン、FEI世界馬術選手権大会2022個人・団体二冠のヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号、同ランク2位のジュリアン・エパイヤール(フランス)&ドナテッロ・ダージュ号、FEIワールドカップ・ファイナル2011チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2003個人・団体二冠のクリスチャン・アールマン(ドイツ)&マンダト・ヴァン・デ・ニールハイド号、マックス・クーナー(オーストリア)&アップ・トゥー・ジャコ・ブルー号、デビッド・ウィル(ドイツ)&マイプリンス・ファン・ドルペルハイデ号など9人馬がクリアラウンド。ジャンプ・オフはトータル11人馬で争われることになった。

なお、世界ランク4位で2020東京五輪個人金メダリスト、LGCT2018・2019・2022チャンピオンのベン・マー(イギリス)は減点4、同ランク世界ランク7位でLGCT2017チャンピオンのハリー・スモルダーズ(オランダ)は途中棄権、9位のシモン・ドレストア(フランス)は減点8.で敗退。さらに、FEIワールドカップ・ファイナル2003・2006・2010チャンピオンのマーカス・アーニング(ドイツ)、2014チャンピオンのダニエル・ドイサー(ドイツ)は途中棄権、日本の川合正育(日本電気保安協会馬術部)も減点12に終わり、いずれもジャンプ・オフ進出を逃している。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、4人馬がクリアラウンド。そのうち、トップタイムの41.26をマークしたヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)&キング・エドワード号が見事にLGCTグランプリ・ローマを制覇。第7戦・ストックホルム大会に続く、今シーズンのLGCTグランプリ2勝目を上げ、優勝賞金145,200ユーロ(約2,285万円)を獲得した。

続いて、デビッド・ウィル(ドイツ)&マイプリンス・ファン・ドルペルハイデ号が減点0、41.46秒で惜しくも2位、ペダー・フレデリクソン(スウェーデン)&キャッチ・ミー・ノットS号、アンドレアス・ショウ(デンマーク)&アイ・ノウ号が減点0、42.27秒で3位タイ、マリン・バーヤード・ジョンソン(スウェーデン)&H&Mインディアナ号が減点4、40.81秒で5位に入った。

キング・エドワード号はベルギー産のベルジャンウォームブラッド種(13歳牡馬)。2021年に2020東京五輪で団体金メダル獲得。また、グローバル・チャンピオンズ・プラハ・プレーオフ2021(CSI5*GCT Prague)ではLGCTスーパーグランプリを制した。2022年には、FEI世界馬術選手権大会2022で個人金メダル・団体金メダルの二冠を達成し、CHIジュネーヴ2022(CSI5*Geneva)ではロレックスIJRCトップ10ファイナルを制覇。2023年には、FEIワールドカップ・ファイナル2023も制するなど、数々のビッグタイトルを獲得している。

なお、LGCT2023年間ランキングは、ハリー・スモルダーズ(オランダ)が252ポイントで首位をキープ。以下、マイケル・ファン・デル・フルーテン(オランダ)が238ポイントで2位、ヘンリク・フォン・エッカーマン(スウェーデン)が235.5ポイントで3位、ジュリアン・エパイヤール(フランス)が223ポイントで4位、クリスチャン・ククック(ドイツ)が219ポイントで5位となっている。

PHOTO:©LGCT 

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。